アパレル 青い陽炎 部屋寒いって
2009-01-07

部屋寒いって

室温が15度を下回るなど日常茶飯事になってまいりました。札幌の冬です。僕の部屋にストーブはありません。

いつも、言おうと思って言いそびれるのですが、WEB拍手ありがとうございます!

とても励みになってます。

さて、これからも皆さんに読んでいただく為、楽しんでいただくため、今日のssです。

「涼宮ハルヒの小旅行4」です。

気付けば4話も描いてしまっていたのですか。でも、まだまだ続きますよ、当初の目的のバンジーには辿り着いてないですから。

でも、今日のはキョンが勇気を振り絞ってアクションをおこしますよ!

今回は思い通りにかけた感じです。今回の話が一番書きたかったところですね。別にスイスである必要はなかったんですけど、組み合わせたら意外にも上手くいったので。

では、続きからお読みください

銃声の残響がこだまする裏道。












俺の命は確かにつながっていた。

「間に合いましたね。」

声のするほうにいたのはまだ少し硝煙の立ち込める拳銃を握った森さんだった

俺の目の前には血の流れる腕を押さえてうずくまるゴリラ。駆け寄るキツネ。

「うぐおおっ!!」

「アニキィ!?」


命に別状はなさそうだがだいぶ苦しんでいる。

「お怪我はありませんか?」

「はい、大丈夫です。」

「これ以上、絡むようならどうなるかはわかりますよね?」

森さんがゴリラたちに拳銃を向けて何か言った。その行動から察するに脅しをかけているんだろう

「あ、あにきぃ、こりゃ本当にまずいっすよ。」

「畜生、命拾いしたなっ」


撃たれた事と、その脅しに恐れをなしたのか何かはき捨てるようにしていうと退散していった。

「新川さんの忠告をお忘れですか?この辺りの治安はあまりよくないのですよ?」

「すみません、すっかり抜けていました。」

それにしても森さんが俺達のボディーガードとは予想外だった。もっと何かこうがっしりした人かと思っていたのだが。

「何かご不満でも?」

まるで俺の心を見透かしたかのように森さんが言った。

「い、いえ、危ないところを助けてもらって本当に感謝しています。」

「危険な目にあわせてしまった責任は私にあります。あなた方を途中で見失ってしまったのですから」

「森さんは悪くありませんよ。こんな入り組んだところに入り込んでしまった自分が悪いんです。」

「何はともあれ、怪我をされていなくて、本当によかった。このことを踏まえて護衛を数人追加要請しておきます。」

それは何とも心強い話だ。俺も気をつけなくてはいけない。長門に二度と危険が及ばないようにしなくては

「では、引き続き散策をお楽しみください、日没までにはお帰り願います。」

「わかりました」

森さんに別れを告げると(実際は近くで見張っていてくれるそうだが。)俺達は再び歩き出した。

「長門、すまない。俺があんなこと言い出したばっかりに、こんな目にあわせちまって・・・」

「・・・うれしかった。」

「え?」

「さっき貴方は私のことを守ろうとしてくれた。そのことが嬉しかった。だから、気にしないで。」

長門に感謝されるとは思ってもみなかったので、おれは気の利いた事など何も言うことが出来なかった

「・・・そうか。腹減ったろ?早く何かたべようか」

「そうする。」

歩き回ってやっと一軒のこじゃれた店を発見した。

どうやらスイスで食べられている料理を出してくれるお店らしい。

中に入ると俺達だけのようだった。

「長門、何食べる?」

無言でメニューを黙々と読んでいた長門は不意に顔を上げると、

「貴方は?」

「そうだな・・・俺はメニューが読めないから、長門と同じのでいいぞ。」

10分後、運ばれてきた料理をみた俺は先ほどの言葉を後悔した。

長門の食欲は尋常ではない。そして俺はそれと同じものを注文してしまったわけだ。

「うまいか?」

「・・・・・・」

答えはしなかったがその様子では気にいったらしい。答える暇もないほどおいしいということだろう。

運ばれてきたのは、ヤギのチーズ、ラザーニャ、ポレンタとかいうティチーノの郷土料理に、子牛肉の煮込みその他もろもろだ。俺は途中で食うのをギブアップした。いくら食欲旺盛な高校生男子といえどもここまでの量はさすがに食えない。長門の小さな体どこにこの量が収まるというのだろうか。

味は結構なもので普通に美味かった。ただ日本とは少し味付けが異なるようで何か物足りなさというか国の違いと言うものを実感した。

俺の食べ切れなかった分も長門が平らげるころに、俺は、はたと気がついた。

金・・・・・・足りないかも













「Grazie!」

久々の儲けなのか気さくそうな店員がお礼の言葉らしきものを言うのを尻目にその店をあとにした。

すっかり軽くなってしまった財布も、長門のためならば不満をこぼす事はないだろう。満足した長門のあの顔さえ拝めれば何も言う事はないのだ。

「さて、腹もふくれたところで、次はどこ回る?」

「・・・・・・スイーツ」

そ、そうですか。

ということで長門の御所望のスイーツを探しに街の中を駆けずり回り、長門がおいしそうにほうばるのをみて微笑ましい光景だとか思っているころにはだんだんと日が傾いてきた。

「・・・・・・きれい」

「あぁ、そうだな。日本じゃ見れない景色だ。」

沈みかけた太陽の放つオレンジ色の光は淡くこの町全体を照らし、幻想的な雰囲気を作り出していた。

「お前、クリームついてるぞ。」

長門の頬についたクリームを指でとってやるといつものくせで俺はその指をぺろりとなめた。

あ・・・・何やってんだ俺!?

「い、今のだはな、その・・・妹にときどきやってるから、癖でというか・・・・・・・」

「・・・・・・・」

長門は何も言わずにすたすたと歩いてしまった。失敗だ、完全にやっちまった。

「ちょ、待って」

「そんなに怒らないでくれよ、他意があったわけじゃない」

「怒ってない」

いや、完全に怒ってますよね、長門さん。

「怒っていない。」

「悪かったよ、急にあんなことして。」

「私は貴方にとってどういう存在?」

っ、きゅうにどうした長門。

「私は貴方にとって妹と間違うような存在?」

「そんなわけないだろ、お前は俺にとって・・・」

そこまで口にしたところでようやく長門が何故怒っているのかがわかったような気がした。

長門は俺の行動にではなく、その行動が妹にしていたという癖で行われたということに怒っているのではないか。妹と間違えただと?そんなことはない。確かに長門は小柄だがそういう理由でやったわけではないのだ。

「長門、こんなこというのは非常に恥ずかしいんだがよく聞いてくれ。」

「・・・何?」

「俺はお前を妹と間違えたわけじゃない、断じてない。俺はお前が愛しくて可愛らしくてたまらないから、そ、そのだからな・・・」

「・・・・・・そう。」

長門が納得してくれたようだ。いや、我ながら非常にこっぱずかしいことをいった気がする。でも、長門に少しは伝わったと思う、伝わっていてほしい。

「そうだ、長門。帰る前にあそこ寄ってみないか?」

俺が指差したのはぴょこんと突き出た小高い丘だ。そこの階段を登れば着くらしい。案内板にイタリア語と英語で書いてあった。

「行く」

よし、じゃあ決まりだな。日没までには帰れって言われてるから、少し急ぐか。先についたほうの勝ちだ。

「了解した。」

俺と長門の小規模なかけっこの勝者はもちろん長門だ。

「はぁっ、はぁっ、速すぎだろ。」

「100m走のタイムは11秒87を記録している。」

普通に一般的な男子にも勝るレベルだな。

「悪いな、ご褒美とかは考えてなかった。まさかここまで速いとは思ってなかったからな」

「この景色で十分」

長門の示した先には芸術的なまでに整った街並みとそれらを多い尽くす柔らかな太陽の光が広がっていた。

この景色を長門に見せるのがこの丘に登った目的だった。

スイスに行くと決まった夜、俺は現代の化学テクノロジーの結晶、元は軍事用であったインターネットなるものを駆使して目的地にあるベストスポットを探していた。何のベストかって?そんなの俺の口からはいえないね。ただその情景を想像していただければ思いつくものは一つぐらいだろう。

「すげぇな、ここ。この辺りじゃ一番綺麗だって話だ。」

「この景色を私に?」

「いや、本当はもっと別の目的なんだ。」

そういうと俺は縁の方へと寄っていった。端はレンガで積み立てられた柵になっておりいかにもスイスって感じがする。これは適当だがな。

「こっちに来てみろよ」

長門はテテッと寄ってきた。

「ながと、」

「・・・?」

「お前は俺にとって大切な存在だ。それはきょうの一件で改めて実感した。」

「でもな、まだお前に言い損ねてた事がある。」

「なに?」

俺はそこで長門をギュッと抱き寄せた。この時点で俺は耳まで火照ってる。

「長門・・・・・・、愛してる。他の誰より、お前が一番好きだ。」

この言葉が出るまで多くの時間を要した。その間俺達はずっと抱きあったままだ。

「・・・・・・私も、貴方を愛している。」

このときの長門の表情は抱き合ったままだから確認できなかったが、頬の赤みは照らし出す夕陽のせいだけじゃないだろう。

"愛してる"なんて高校生の俺が使うにはまだまだ早いかもしれない。

本当の愛なんてものは俺は知らない。だが俺の気持ちはウソではなく、正真正銘の本物だ。その気持ちを表現するには・・・恋愛を語るには幼すぎる俺には、その言葉しかなかった。

「・・・・・帰るか」

こくりとうなずいた少女と、いまだに顔の火照りの収まらない少年。夕陽を背にした彼らの手を繋ぐ影はどこまでも濃く伸びていた。まるで彼らの行く先を示しているかのように












〜おまけ〜

「フフ、私が見ている事を忘れているんでしょうかね。」

彼からこのような形でアプローチをかけるのは少々意外でしたね。ですがあの長門さんも口下手ですから彼が行くほかなかったのでしょうね。

まさかさっきの出来事が早くも薬として効果を発揮するとは思いませんでしたが、いいものを見させていただきました。お二人にとってもいい関係作りのきっかけになりましたし、計画したかいがあるというものです。

そうそう、本当に撃ってしまったことをあとで謝っておかねばなりませんね。まだまだ忙しくなりそうです。

一人ほくそえむ森さんであった。

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

http://transparencyhell.blog51.fc2.com/tb.php/124-e4f795e0
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

Copyright (C) 青い陽炎. All rights reserved. Template by Underground
FC2ブログ